認定薬剤師の実態調査2021【2,877人の薬剤師調査】ウィズコロナ、アフターコロナの学習スタイルは?の画像

2020年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大防止のため、各団体で研修受講シールの交付される学会や研修会は中止や延期、オンラインでの開催が相次ぎました。m3.com薬剤師会員に、現在の学習方法について、そして収束後に希望する学習方法について調査しました。
調査期間:2021年6月2日~6月12日 総回答数:2,877人

2,877人の薬剤師調査でわかったウィズコロナの学習状況

Q:2020年4月以降、研修認定薬剤師の単位を取得しましたか?(n=2,877)

Q:2020年4月以降、研修認定薬剤師の単位を取得しましたか?(n=2,877)の画像
研修認定薬剤師の単位を「取得した」が61%、「取得したかったが、取得していない」が20%でした。
単位対象の研修会や学会が中止になったことで、単位取得や資格更新をやめたという回答もありました。

Q:COVID-19流行以前と比べた学習スタイルの変化について、当てはまるものをお選びください。(n=2,877)

Q:COVID-19流行以前と比べた学習スタイルの変化について、当てはまるものをお選びください。(n=2,877)の画像
現地開催の学会・研修会への参加は、79%が「減った」と回答、オンラインの学会・研修会への参加は71%が「増えた」と回答しました。新型コロナウイルス感染拡大防止のため現地開催の研修会の中止、オンラインでの開催の影響がうかがえます。e-ラーニングは46%が「増えた」と回答し、34%が「変わらない」と回答しました。

参加者が語る
各研修のメリット・デメリット

現地開催の学会・研修のメリット

直接、講師の話を聞くため集中でき、質問もしやすい。他の施設の参加者と情報交換ができる。

直接、講師の話を聞くため集中でき、質問もしやすい。他の施設の参加者と情報交換ができるの画像
  • 臨場感があり、集中できる。新聞を読む様に一見して興味を引くタイトル、ポスターが網羅的に幅広く閲覧できる。発表者、演者だけでなく、日頃の情報交換をできるのが大きい。
  • 直に演者の話を聞いた方が内容がわかりやすい気がする。質問をしやすい雰囲気。単位のシールがすぐにもらえる。
  • 他施設の参加者との情報交換ができる。その中で得るものがとても大きい。演者の熱量をオンラインよりも感じることができる。その場の雰囲気もあり、自分のモチベーションが上がる。
  • 実習があること。懇親会などで情報交換ができること。質疑応答が活発になりやすいこと。
  • 現地開催は自宅学習より集中できる。予定をしっかり組んで臨むので、予定した場合の参加率は高いと思う。
  • 現地開催の学会や研修会の方が、現場の他の先生方と情報交換できる機会がある。その中で、公には言えないような内情の部分など、知りたいことも聞ける。ポスター発表などは、オンラインよりも現地開催の方が見やすい。いちいち抄録を見なくても、近い内容の発表がまとまっているので現地開催の方が良い。

オンライン研修のメリット

移動にかかる時間とコストの削減ができ、気軽に参加できる。コロナ感染防止にもなる。

移動にかかる時間とコストの削減ができ、気軽に参加できる。コロナ感染防止にもなる。の画像
  • 今までは遠方のために参加できなかった研修会に数多く参加することができました。また移動時間がなくなり、体も非常に楽になりました。メリットはとても大きいと感じます。
  • 場所の制限がなくなり、業務中でも、ぎりぎりまで仕事をしてからの参加や、患者対応で途中で抜けてもまた参加できること。特に田舎に住んでおり、子供もいる身としてはありがたい。
  • 小さい子供がいても、育休中でも参加しやすい。コロナの対策としてもとても良いと思う。
  • オンラインが、非常に効率が良い。移動時間がなくなるため、仕事面も気にせず出来るところが良い!
  • 移動時間がない。遠方から参加できる。オンデマンドのおかげで現地では参加できないはずの講演に参加でき、一時停止や繰り返し視聴により、聞き流しが減り理解が深まる。
  • 開催場所に行かなくても受講できること。ご高名な先生方の講義が拝聴しやすくなったこと。
  • 感染リスクが減る。交通費・宿泊費が削減できる。スライドが見やすい。自宅や職場など身近で参加できる。

e-ラーニングのメリット

自分の好きな時間、スキマ時間で、繰り返し勉強できる。コロナ感染防止にもなる。

薬剤師転職 派遣薬剤師でじぶんらしく働こう! 薬剤師登録者数No.1

認定薬剤師に関する新着記事

  • 「抗菌化学療法認定薬剤師」の資格取得体験記 NEW

    12月17日
    「抗菌化学療法認定薬剤師」は「感染症の種類や病態に応じてどの抗菌薬を選択し、どう使ったらいいのか」まで踏み込んで提案・実践できる薬剤師です。現在、感染防止対策加算の施設基準に専任の薬剤師配置が挙げられており、今後は感染症領域で薬剤師に、より多くの役割が求められる可能性もあります。
  • 薬剤師の「医療情報技師」資格取得体験記

    12月2日
    認定・専門資格の枠組みの外にも薬剤師にとって有用な資格は存在します。そのひとつが、「医療情報技師」です。患者の病歴、経過、検査データ、投薬歴など非常に多岐にわたる医療データを利活用し、またシステム管理できることは、病院薬剤師を中心に大きな武器になります。
  • 「NST専門療法士」の資格取得体験記

    11月12日
    NST専門療法士は、主として静脈栄養・経腸栄養を用いた臨床栄養学に関する優れた知識と技能を有するJSPEN(一般社団法人 日本栄養治療学会)が認定した専門療法士です。現在は加算の算定要件になっているわけではありませんが、チーム医療の中で質の高い栄養管理を実現していくために、薬剤師の取得にも関心が高まっています。
  • 薬剤師の資格「骨粗鬆症マネージャー」資格取得体験記

    11月1日
    骨粗鬆症は、高齢化に伴い増加傾向にある疾患のひとつです。直接的に命をおびやかす病気ではありませんが、転倒、骨折、寝たきり、介護の原因となるので適切な治療や予防が重要となります。今回はそんな骨粗鬆症の治療や、二次骨折予防などに取り組む「骨粗鬆症マネージャー」の概要や取得体験記を紹介します。
  • 「感染制御認定薬剤師」の資格取得体験記

    10月3日
    感染制御認定薬剤師は、感染制御に関する高度な知識、技術、実践能力を備えている薬剤師のことです。認定試験は出題範囲が広く難易度が高い一方で、資格取得後は感染対策や抗菌薬の専門家として医師や看護師から頼りにされるようになります。今回は、そんな感染制御認定薬剤師の概要や取得体験記をご紹介します。
  • 公認スポーツファーマシストの資格取得体験記

    9月23日
    公認スポーツファーマシストとは、スポーツ選手やアスリートに対して、薬物治療やサプリメントの適切な使用方法を指導し、ドーピング防止のための知識を提供する薬剤師です。スポーツファーマシストの概要や役割、試験の難易度などを体験記とともにご紹介します。
  • 【薬剤師資格】外来がん治療専門薬剤師の資格取得体験記

    8月28日
    「外来がん治療専門薬剤師(BPACC)」は、外来がん治療に精通し、地域医療機関と連携して職務を遂行することが求められる薬剤師です。同資格保有者の専従が専門医療機関連携薬局の算定要件になっていることから、病院薬剤師だけでなく薬局薬剤師の関心も高まっています。
  • プライマリ・ケア認定薬剤師について超丁寧解説

    8月1日
    プライマリ・ケアとは「身近で、なんでも相談できる総合的な医療」のことです。プライマリ・ケア認定薬剤師は、認定資格の中でも、勤務歴や論文・学会発表の条件がなく小さな薬局やドラッグストア等の薬剤師でも目指しやすい資格になっています。この記事では、プライマリ・ケア認定薬剤師の役割、メリット、更新の流れなどについて解説します。
研修に関する日程や内容などは、Web上に公開されている情報を参照し掲載しておりますが、最新の情報が反映されていない場合や変更が生じている場合があります。各プロバイダーの情報をご確認の上、ご利用くださいますようお願いいたします。